Thursday, May 21, 2020

大切なものを失うことについて

 今日、学生のときの後輩から連絡をもらいました。在籍していたアメリカンフットボール部(ブルファイターズ)が、昨シーズンを最後に廃部になったと・・・。

 新聞記事によると、近年は部員を集めるのに苦労しており、昨シーズンはついに、人数不足でリーグ戦を全戦棄権したとのこと。ぼくは、自転車に夢中になったこと、部に対していろいろ思うところもあって、最近は活動状況をウォッチしなかったんですよね。廃部になっただなんて、全く知りませんでした。現役の学生たちを応援しなかったくせに申し訳ないけど、かなりショックです。

 ぼくが『ブルファイターズ』に出会ったのは、入学式でした。体格の良くないぼくを誘ってくださった理由は分からないけれど、でっかい先輩たちに囲まれて、気が付いたら定食屋さんでお昼ごはんをごちそうになっていたのです。そのまま入部を決め卒業までプレーし、濃密な時間を過ごしました。戸隠での夏合宿をやり遂げたとき、入れ替え戦で負け2部リーグから3部リーグに降格してしまったとき、涙って止めどなく出るんだなって思ったなぁ。講義が終わったらすぐに「ぽてと」で弁当買ってグラウンド横で食べて、そのまま暗くなるまで練習して。日が沈むのが早い季節は、投光器の僅かな明かりで練習したっけ。ケガは絶えなかったけど全部いい思い出だし、一緒にプレーした仲間は、ぼくの財産。間違いない。

 卒業後は、OBとして後輩の練習を手伝ったり、東京のクラブチームに籍を置かせてもらってプレーもしましたが、自分が主役であった学生のときのようには夢中になれず、アメフトそのものからも距離とるようになってしまいました・・・。それでも、グラウンド横の道路をわざと通って名前も知らない後輩たちの練習を覗いて懐かしんでみたり、部員が代々バイトをしている「すりばちラーメン」にラーメンを食べに行ったりと、今も心のどこかに『ブルファイターズ』があるのです。

 それにしても、廃部を決断した学生たちは、本当につらい思いをしたのでしょうね。励ます言葉も浮かびませんが、人生はこれからだから、何か夢中になれるものを見つけて欲しい、そう思います。

 大切なものって、失くして初めて、その大切さが分かるのですね・・・。

いつまでも捨てられないジャージ

最後のハドル

人生最後のタッチダウン